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「旧約聖書の女性と現代」ページに移動することができます。トップページへ戻る 石川和夫牧師
利発で一本気の妻リベカ
（創世記22・23）
リベカは、アブラハムの姪です（創世記22・23）。アブラハムは、百歳で生まれた跡取り息子のイサクの嫁選びを信頼のおける年老いた僕に任せます。祈りのうちに示されたとおりのやさしくて利発な嫁リベカを見つけます。
程なく、イサクとの間に、双子の息子が与えられます。エサウ、ヤコブの二人です。この二人は、双子なのに、姿、性格共に、典型的に正反対でした（25・27）。父イサクは、野性的なエサウを、母リベカは、おとなしくてハンサムなヤコブを愛します（25・28）。偏愛で育ったヤコブは、後に十二人の息子を与えられるのですが、下から二番目のヨセフを偏愛して、結局、他の息子たちのやっかみを生んで、ヨセフはエジプトに奴隷として売られてしまうことになります。しかし、そのことが、飢饉のために危機に陥ったヤコブ一族を救うことになるのですから、人生、何が幸いするか、分かりません。
リベカの夫イサクが年老いて、家督相続の権利をエサウに与えようとするのを知った彼女は、一策を講じて、それをヤコブに奪わせます。このあたりの物語は、旧約の面目が躍如としていて、人間性が、もろに表われて、読む私たちに親近感を与えてくれるほどです。旧約のよいところは、どんな人物も間違いや失敗を犯す、ごく普通の人間を描いているところです。そのことが、かえって神様の大きな愛と寛容を示します。
人間の賢さは、神様に比べれば、はるかに愚かなものです（一コリント1・25）。そして、神様は人の悪をも善に変えてくださるのです（創世記50・20）
