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勇者カレブの娘、アクサ
(ヨシュア記15・13〜19)
「カレブの兄弟、ケナズの子オトニエルがそこを占領したので、カレブは娘アクサを妻として彼に与えた。」(ヨシュア15・17)
カレブは、ヨシュアと共にエジプト脱出をして、カナンに進入出来た、ただ二人きりの生き残りの一人です。民数記13章を見ると、エジプトから脱出して、目的地であるカナンの地に向って進むうちに、一二部族から一人ずつ選ばれた十二人の斥候を送って、カナンの地を偵察しました。そのときユダ族から選ばれたのがカレブでした。十二人の斥候の中で十人が強い敵がいるので、進入は不可能だとモーセに報告したのですが、ヨシュアとカレブだけは、積極的に進攻を進言しました。
カナンに進攻した後、カレブはヨシュアからヘブロンを割り当て地として与えられます。更に、カレブはそこから20キロほど離れたキルヤト・ヤフェルを攻めようとして、これを攻め落とした者に娘のアクサを妻として与えると提言し、甥のオトニエルが成功して、アクサを妻とします。このオトニエルは、後に初代の士師となった人です。
アクサは結婚するとすぐに、父に畑と溜池を求めたので、カレブは上と下の溜池を娘に与えます。この話は、士師記1・12〜15にも出ています。カレブの娘アクサがしっかり者だということを伝えたかったのでしょうか。オトニエルがアクサを通して義父に頼みごとをしたのは、カレブに近寄り難い権威が会ったのでしょう。オトニエルについてのエピソードはあまり記録されていません。しっかり者のアクサのおかげで四〇年の平和を保つことができたと言わんばかりです。