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しっかりしたアロンの嫁

                           (出エジプト記625
                                            石川和夫牧師
  

 「アロンの子エルアザルは、プテイヒエルの娘の一人を妻に迎えた。彼女の産んだ子がオイネハスである。以上が氏族ごとのレビ人の家長である。」(出エジプト記6・25)
 ピネハスは、イスラエル初期の時代の祭司であると同時に、部族連合の極めて有力な指導者であったようです。(出6・25、民25・7、11、31・6、ヨシ22・13、30〜32、24・33、士20・28、代上6・50、9・20、エズ7・5、8・2、詩106・30、)
 民25・6〜14には、イスラエルに災厄がふりかかったとき、ピネハスがミディアンの女を妻として幕屋に連れてきた一人のイスラエル人をその女とこども殺して災厄の再発を防ぎ、「彼と彼に続く子孫は、永遠の祭司職の契約に与かる。彼がその神に対する熱情を表わし、イスラエルの人々のために、罪の贖いをしたからである。」(25・13)と神に祝福され、レビ人が祭司職を連綿と受け継ぐ基盤を作ったことが記録されています。
 その他にも、彼はモーセに信頼されて重要な役割を果したようです(民31・1〜54、ヨシ22・1〜34、士20・28)。彼は、初代イスラエルの歴史の中では、モーセ、アロン、ヨシュアに次ぐ重要人物でありました。にもかかわらず、ピネハスの名は記録されていないのです。「エルアザルの子ピネハス」とは、しばしば書かれていてもです。「彼女の産んだ子がピネハスである」という表現で、聖書の記者は、彼女を誇りにしているように見えませんか?